三浦綾子文庫便り


第9回茅野・三浦綾子の本を読む会を行ないました。

5月24日(土)に「氷点」の続きを通読しています。約1時間半の中で、みんなで輪読するとさらに味わい深い感動があります。


第2回 茅野・三浦綾子の本を読む会会報

 第2会目の読書会は1月27日(土)午後1時半から初めて参加の中島英文さん、坂本カツ子さんをお迎えし、7名で【道ありき】後半の読み合わせをしました。中島さん、坂本さんは新聞の案内を見てこられましたので、早速輪読に加わっていただきました。輪読の雰囲気はそれぞれに趣きがあり、早すぎず、丁寧で頭に入りますので、次回からの方も違和感ないと思いますので時間の許す方は是非どうぞ。

・前川正さんは綾子さんの入院支援を含めて、医者として自立して、経済のためにも、自分の病気の回復をせつに願い綾子さんと同じ病院で手術することを決心します。(35章)

・綾子さんを信仰に導いたのは勿論前川さんですが、札幌の病院を見舞い、結核患者の痰の処理にも躊躇見せず受洗決心に大きな影響を与えた西村久蔵先生が亡くなります。(37章途中:それから、半月ほどして〜)

・西村先生は亡くなり、前川さんは術後退院して旭川に帰るし、札幌にとどまることの意味が見出せなくなった綾子さんは、退院し自宅で療養することにします。しかしせっかく前川さんの近くにいるというのに、前川さんは綾子さんを頻繁に見舞うことができません。綾子さんのためという動機でもあった大手術の失敗があらわれはじめ、お互いに療養中なれど信仰と愛に結ばれていた二人の最後となった会話の場面です(40章前半)

・アララギ誌に載った綾子さんともう一人の方のと類似した短歌について、激しい抗議文を書くことにより、前川さんはより短い命となってしまったのではないでしょうか。その後綾子さんへの音信は途絶えてしますが、綾子さんへの誕生祝の手紙がとどきます(41章)

・前川正さんがついに亡くなります(42章)

・前川正さんのお母さんの見舞いと正さんの遺言ですがこれは、現代では想像つかないほど、正さんから綾子さんへの愛の深さを感じます(43章)

・正さんが亡くなり、およそ1年、綾子さんは確実に回復に向かいます。そして全国的に信仰を通じた中で輪が広がり、臥せったままですが活動が広がっていきます。そして運命の三浦光世さんと出会います(45章)

・その後綾子さんは三浦光世さんと愛し合うようになりますが、二人の愛は前川さんによって結ばれたこと、前川さんに喜んでもらえるような二人になりましょうねという光世さんの言葉です(52章)

・光世さんのプロポーズ、綾子さんのお父さんの反応。これらは本当に13年病んで臥せっていた綾子さんの奇跡と感嘆がこめられていると思います(56章)

・二人の結婚式、正さんのお母さんも祝辞を述べます(58章)


【道ありき】は信仰のすばらしさを隅々まで感じることのできる本ですね。前川正さんや、三浦光世さんのよな方は中々いませんが、自分でもできそうなことは少しでも見習いたいです(杉本記)


三浦綾子読書会会報No.26に野口祐子姉のコメントが掲載されました。

茅野・三浦綾子の本を読む会 第1回開催
野口祐子


私たちは、茅野キリスト教会の教会員です。今年十一月から三浦綾子文庫を教会に開設し、内外に貸し出しを始めました。開設を記念して十一月三日に「海嶺」の上映会を行い、十八日(土)には「三浦綾子の本を読む会」第一回を行いました。「本を読む会」当日は、三浦綾子読書会・代表の長谷川与志充先生が応援で来教され、六名の参加のもと充実した時間を過ごさせていただきました。作品は、「道ありき」の半分くらい、丁度、前川正さんと西村先生の愛と導きにより綾子さんが受洗するに至るところ(三十三章)まで進みました。後半は次回一月に予定しています。
 文庫開設の話に戻りますが、私たちの教会には以前から三浦綾子全集が寄贈されており、これが教会員によってよく読まれておりました。寄贈者である杉本姉は、綾子さんの本を読んで入信・受洗されたという経歴の持ち主でもあります。この杉本姉が、読書の方を担当してくださいます。今回は「道ありき」の読みどころを何箇所か紹介してもらい、参加者全員が輪読して内容を味わうことから始めました。奇しくも私は主のお導きにより三浦綾子文庫の担当をさせていただいて居りますが、実は綾子さんの作品をあまり読んだことがありませんでした。ですから、ハードルの低いところから、易しく丁寧に本読み会をしていたくのが、とても有難く思っています。
 今年度から赴任された河野牧師夫妻も旭川に縁のある方々で、九月には三浦光世さんとお会いになり、なんと三浦家所蔵の本まで当教会の文庫のために都合してくださいました。
 十月三十日の光世さんの出版記念講演会にて、私も初めて光世さんにお会いでき、本当に感激しました。この時のご縁で長谷川先生もおいでくださることになり、嬉しいスタートになりました。このような私たちですが、読書会に加わらせていただきます。どうぞよろしくお願します。


「氷点」が放送されました。

11月25日〜26日に三浦綾子原作『氷点』が放映されました。見た方も、見逃した方も、この機会に原作を読んでみませんか?教会外の方も貸し出しOKです。


第一回目の「茅野・三浦綾子の本を読む会」をしました。

11月18日(土)に第一回目の『茅野・三浦綾子の本を読む会』が行なわれました。三浦綾子読書会・代表の長谷川与志充先生が応援で来教され、6名の参加がありました。主な内容と今後の展望・課題を含めて、会報のような形で発行していけたらと思っていますが、ご意見、ご希望がありましたらお願いします。

 今回は『道ありき』がテーマでした。司会・進行は文庫創設に尽力し代表である野口祐子姉妹が担当し、杉本が三浦綾子さんの本により今日に導かれていることもあり、読書のほうは分担しました。1時間半の短い間で『道ありき』の半分まで進みました。次回後半を読みたいと思います。主だったところは以下になります(杉本の個人的な抜粋です)
・綾子さんが戦後目的をもてない中で、結核にかかり入院し療養生活をしている時に、幼友達の前川正さんが見舞ってくれます。前川さんも北大医学部を休学し結核療養中の身です。その後前川さんが亡くなるまで、二人の交際が続くわけですが、クリスチャンホームに育ち、自身以上に綾子さんのことを気にかけ、影に日向に綾子さんのことを祈るわけですが、綾子さんは一向に前向きになれません。そのような中で、ある日春光台の丘に誘われます。そこで『綾ちゃん!だめだ。あなたはそのままではまた死んでしまう!』 と言って傍らにあった小石を拾い上げ自分の足をゴツンゴツンと続けざまに打ちます。『・・・けれども信仰の薄いぼくには、あなたを救う力がないことを思い知らされたのです。だから、不甲斐ない自分を罰するために、こうして自分を打ちつけてやるのです。』11章後半

・上記のことから綾子さんは、この人の生きる方向についていってみようかと思い始めます。
再入院の療養生活のなかで、クリスマスがやってきます。病院全体がにぎやかなクリスマスに進む中で、綾子さんは教会の牧師先生のお話を聞くことを提案するのですが、それがあっさり、受け入れられたのはいつも前川さんが綾子さんを見舞う姿を見ていて、前川さんそのものが全て福音になっていたからなのです。25章後半から26章

・療養生活も7年の長期になっても綾子さんの症状はむしろ悪くなっていきます。そして札幌の病院へ転院することになるわけですが、大家族のなか更に負担をかけることに負い目を感じるのですが前川さんが綾子さんを励まします。『綾ちゃん、生きるということは、ぼくたち人間の権利ではなくて、義務なのですよ』27章

・札幌の病院で綾子さんは『愛の鬼才』のモデルになった西村先生に出会います。西村先生の示して下さった愛は『札幌に、誰か甘えることのできる親戚か友人がおりますか』『では、わたしに甘えてください。何でもわがままを言ってください。』30章

・綾子さんは自分の病状は自身でもおかしいと気付いていたにもかかわらず、レントゲンで写し出されない ということでそのままでしたが、ついに神様の耳といわれる鈴木先生の聴診器がとらえました。カリエスの診断をうけますが、この時にレントゲンに頼った結果が背骨が蝕まれても気付かず、カリエスまで至ってしまったことが、魂の問題と重なり、罪の意識がないばかりに、自分の心が蝕まれていることに気がつかないのではないのだろうか・・。と洗礼を受ける決心をします。そして受洗となります。綾子さんの為の西村先生のお祈りが、闘病生活の綾子さんにもかかわかず『御旨にかなわば、神の御用に仕える器としてお用いください・・』 32、33章


11月7日から、三浦綾子文庫を開設しました!

教会の2階に出来ました。日当たりの良い部屋です。教会外の方も利用できます。お気軽にお越し下さい。

三浦光世さん直筆の書です。三浦綾子文庫開設のために書いていただきました。

本以外にも、ビデオ、DVDなどもあります。
また、三浦綾子文学記念館や塩狩峠の資料などあります。